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女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症)は改善できる?|特徴と治療法について

こんにちは、ハゲ太です。

https://worldfizz.com/types-woman-hairloss/

こちらの記事で、「女性の脱毛症にはどんな種類があるのか?」という内容をご紹介しました。

そのなかで、もっとも多くの女性を悩ませているであろう脱毛症が、女性版のAGA(男性型脱毛症)である、

「女性男性型脱毛症:Female Androgenetic Alopecia(FAGA,びまん性脱毛症)」

です。

 「びまん性」とは「広範囲に広がる」という意味です。

男性のAGAと違い、女性のFAGAは全体的に薄くなる傾向があることから「びまん性脱毛症」と呼ばれることもあります。

 

日本での統計データは出ていませんが、アメリカでは約3,000万人の女性にFAGA:女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症)の症状があるといわれています。(Women and Hair Loss: Possible Causesより)

またリーブ21が行ったインターネットアンケートの結果からの推計によると、「薄毛や脱毛が進んでいると感じている女性」は日本中で約1,700万人にのぼるともいわれています。(これは「びまん性脱毛症」に限ってはいませんが・・)

ちなみに最近では男性でも「びまん性脱毛症」の症状を訴える人が増えているようです。

AGAでは頭頂部・生え際など局所的に薄くなるのにたいし、髪の毛が全体的に弱々しく薄くなっていく状態で、原因は「加齢」や「ストレス」だといわれています。

 

ここでは、女性をもっとも悩ませている「女性男性型脱毛症(FAGA)」について、その特徴と対策方法の概要を見ていきたいと思います。

 

目次

女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症)の原因は?

女性男性型脱毛症は、英語でいうとFemale Androgenetic Alopecia 、つまり女性版の(=Female)男性型脱毛症:AGA(=Androgenetic  Alopecia)ということです。

男性型脱毛症(AGA)の主なメカニズムは、男性ホルモンの「テストステロン」が酵素【5-αリダクターゼ】の作用を受けて「DHT(ジヒドロテストステロン)」という超強力な男性ホルモンに変換され、DHTが毛乳頭にはたらきかけて脱毛を促進するというものです。(下図参照)

 

DHT

 

このメカニズムは女性男性型脱毛症(FAGA)でも同じように働いています。

つまり、女性にも少量存在する男性ホルモン(テストステロン)が酵素の作用でDHTに変換され、脱毛を促すわけですね。

 

AGAとFAGAの違い

女性男性型脱毛症(FAGA)が男性型脱毛症(AGA)と大きく異なるのは、女性ホルモンの働きがあるという点です。

 

女性ホルモンがヘアサイクルにもたらす影響

女性の場合は女性ホルモンが十分働いているときには、DHTの影響を感じることはほとんどありません。

なぜなら女性ホルモン(エストロゲン)には髪の成長を促進する働きがあり、仮にDHTが働いてもそれを相殺することができるからです。

 

髪の成長には周期があって、

1) 2〜8年の「成長期:髪が成長する期間」

2) 2〜3週間の「退行期:髪の成長がとまる」

3) 数ヶ月の「休止期:髪が抜け落ちる」

というサイクルをぐるぐる回っていますが、女性ホルモンであるエストロゲンには、もっとも長い「成長期」の期間をさらに持続させる働きがあります。

そのため女性ホルモンがたっぷりある若い女性は髪の量もゆたかでコシ・ハリもあることが多いのにたいし、閉経して女性ホルモンの量が激減すると、髪も元気がなくなっていくんですね。

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女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症)の引き金は女性ホルモンの減少とホルモンバランスの乱れ

女性の髪のゆたかさに大いに役立っている女性ホルモン(エストロゲン)の働きが、ホルモン分泌のアンバランスや女性ホルモンの減少によって弱ってしまうと、DHTによる脱毛が抑えられなくなります。

これが女性男性型脱毛症と呼ばれる症状のメカニズムだと考えられています。

そのため、ホルモンのアンバランスや女性ホルモンの減少を引き起こすことは何であれ、女性男性型脱毛症の原因になる可能性があります。

・加齢
・極度のストレス
・過度のダイエット
・生活週間の乱れ

などですね。

出産後もホルモンバランスが大きく乱れることから、薄毛になりやすい状況です。

 

また、ストレスや生活週間の乱れによるホルモンのアンバランスは、男性ホルモンの増加につながることもあります。そうするとやはりDHTの働きが目立つようになり、脱毛が促進されることになります。

 

女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症)を改善するための対策は?

女性男性型脱毛症の症状を改善するためには、主に3つの方向からおこなうことができます。

1.DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制するやり方
2.女性ホルモンの働きを補助するやり方
3.血行を促進して育毛を促すやり方

ひとつずつ見ていきましょう。

 

FAGA対策1:DHT(ジヒドロテストステロン)を抑制する

 DHTを抑制するといえば、男性型脱毛症の薬として有名な「プロペシア」(有効成分フィナステリド)の効果が高いといわれています。

ただ、プロペシアはアメリカのFDA(食品医薬局)によって「妊婦にとっての禁忌薬」として分類されており、女性は触れるのも避けるべきだとされています。それくらい性ホルモンにたいする影響力が強いということなんですね。

 

厚生労働省のWebサイトにも以下のような記述があります。(米国FDAの基準を訳したもの)

妊娠中か、その可能性のある女性は:
 -絶対にプロペシアを使用してはいけません。
 -砕けたり割れたりしたプロペシアの錠剤をさわってはいけません。

 

プロペシアをFAGAの女性が服用するのは危険

「妊婦でなければ女性であってもプロペシアを服用してもOKなの?」という疑問が湧いてきますが、アメリカではプロペシアが開発された当初から女性への投与は禁じられています。

これは妊婦ではなくても、性ホルモンにたいする影響力の大きさから重篤な婦人科系の問題が生じる可能性があるからです。

男性にとってのDHT抑制の切り札であるプロペシア(フィナステリド)は、女性には使えないというわけです。

 

DHTを抑制できる成分:ノコギリヤシ・イソフラボン・亜鉛を活用しよう

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薬以外でDHTを抑制できる成分としては、ノコギリヤシ、イソフラボン、亜鉛の3つがあげられます。

 

1.ノコギリヤシ

ノコギリヤシは1日320mgの摂取を続けることによって、一定の薄毛改善効果があったという臨床研究があります。

https://worldfizz.com/finasteride-serenoarepens/

DHT抑制という面では、もっとも期待できる成分だと思います。

サプリで摂取する場合は「オイルタイプ」であることなど、いくつか条件がでてきますので、こちらの記事も参考にしてみてください。

https://worldfizz.com/nokogiriyashisapri-joken/

 

 

2.イソフラボン

イソフラボンには、育毛に役立つ以下のような様々な効果があります。

・DHT抑制(抜け毛を抑える)
・抗酸化作用(細胞へのダメージを減らし、育毛を促す)
・女性ホルモン様作用(女性ホルモンの働きを補助して、髪の成長を促す)

DHT抑制についてはラットによる研究しか出ていないようですが、それ以外の育毛効果も期待できるので、女性のFAGA対策にはぜひとりいれたいところです。

大豆製品には大豆イソフラボンが多く含まれるので、積極的に摂るようにしたいですね。

 

3.亜鉛

亜鉛にもDHT抑制の効果があるといわれています。

ただし亜鉛の場合は適量を摂取することが大切で、多すぎる亜鉛の摂取は逆効果になってしまうので摂取量には注意が必要です。

https://worldfizz.com/zinc-supplement/

亜鉛は牡蠣やレバー、卵、肉、チーズなどに含まれます。

 

FAGA対策2:女性ホルモンの働きを補助する

更年期やホルモンバランスの乱れによって女性ホルモンが減少してしまった場合、いくつかの方法で女性ホルモンの働きを助けてあげることでFAGA対策をすることができます。

1.イソフラボンを摂取する

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さきほども触れたとおり、イソフラボンは女性ホルモンと似た構造と働きをもっており、体内で女性ホルモンのはたらきを補助する働きがあります。

豆腐や豆乳など大豆製品を積極的に摂取するか、イソフラボンを含んだサプリメントで摂取量を増やすことができます。

https://worldfizz.com/isoflavonoid/

 

2.病院で女性ホルモン補充療法を受ける

女性ホルモンを補充することによってホルモンのアンバランスを解消する療法です。

レディースクリニックを中心に更年期障害の治療として用いられていますが、最近ではアンチエイジング目的で行っているクリニックもあるようです。

ただし女性ホルモン補充療法にはさまざまな副作用の心配もあるため、クリニックで十二分な説明をしてもらい、慎重に検討する必要があります。

 

 

FAGA対策3:頭皮の血行を促進する

頭皮の血行を促進して栄養分が行き渡るようにすることで、髪の毛が成長しやすい環境を整えることができます。

ミノキシジルの使用

この目的で使われる医薬品としては、男性型脱毛症にも使用される「ミノキシジル」の育毛剤(発毛剤)があります。

ミノキシジルはもともと血圧を下げる薬としてアメリカで開発された薬剤で、血管を拡張させ血圧を下げる作用があります。

ミノキシジルを服用した患者の体毛が(髪を含め)濃くなったことから、育毛剤としても研究されるようになりました。

とくに内服した場合には副作用の影響が出やすく、

・動悸
・体毛の増加
・むくみ
・だるさ
・ニキビ

といった副作用の可能性があります。

外用薬の場合は内服に比べると副作用は緩いですが、皮膚のかゆみ・かぶれなどの可能性がゼロではないので注意が必要です。

ミノキシジルはAGAクリニックで処方してもらえますが、上記の理由から「女性には処方しない」という方針のクリニックもあり、クリニックによって方針が異なります。

 

市販の育毛剤の使用

市販の女性用育毛剤のなかには頭皮の血行を促進するための成分が複数配合されているものが多いです。

ミノキシジルに比べると劇的な効果は期待できないかもしれませんが、頭皮環境を整え、血行を促進し、髪の毛が生えやすい環境をつくるのには役に立つ製品がでていますので、

「クリニックにはまだちょっと抵抗がある・・・」

という方は検討してみてもいいかもしれません。

>>女性用育毛剤で人気の【ベルタ育毛剤】

 

 

女性男性型脱毛症(びまん性脱毛症、FAGA)対策のまとめ

ということで、女性男性型脱毛症対策でできることをまとめてみると以下のようになります。

■ 食べ物:
・豆乳、豆腐といった大豆製品をとる(イソフラボン摂取による抗酸化、DHT抑制、女性ホルモン補助作用)

■ サプリメント
・ノコギリヤシのサプリメント(DHT抑制、1日分で300mg程度摂取できるもの)
・イソフラボンのサプリメント(抗酸化、DHT抑制、女性ホルモン補助)
・亜鉛のサプリメント(過剰摂取に注意)

■ レディースクリニックまたは薄毛治療専門クリニック
・ホルモン補充療法
・ミノキシジルを処方してもらう

■ 市販の育毛剤

また、ストレスや生活習慣の乱れが原因となっている場合は、ストレスを取り除くなど生活そのものを見直すことも有効でしょう。

すぐに始められること、ハードルの高いもの、いろいろあると思いますが、まずはできそうなところから始めてみることをおすすめします。

 

 

 

 

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