こんにちは!ハゲ太です。
先日から次に使う育毛剤をどれにしようか?といろいろと調べ始めています。
「キャピキシル」という新しい育毛成分がすごそうなので、次はキャピキシル配合の育毛剤を候補に考えているのですが、「THE SCALP 5.0C」というキャピキシル育毛剤について調べていると、「プラセンタ」が育毛成分として配合されていました。
プラセンタって美容成分でよくきくあれですよね。
(参考:プラセンタの効果|現役美容師がみんなの美容に関する悩みを解決!)
たしか「胎盤」という意味で、馬の胎盤や豚の胎盤から抽出したエキスに美容効果がアンチエイジング効果がある、そんな話だったと思います。
「プラセンタが育毛に効果がある」という話は初耳だったので、今回そのことについて詳しく検証してみました。
プラセンタと育毛についての研究論文についてもご紹介していますので、ぜひ参考にされてみてください。
「若返り成分」プラセンタ
「プラセンタ」という言葉は英語で「胎盤」を意味しています。そして哺乳類の胎盤から抽出したエキスを一般的に「プラセンタ」と呼び、美容成分などに使用しているんですね。
胎盤がどんな場所かというと、たったひとつの細胞である受精卵を、人間であれば約3,000gもある赤ちゃんになるまで成長させるところです。
これだけの爆発的な成長をささえることができるように、胎盤にはアミノ酸やタンパク質などの栄養素、身体の働きを維持するのに欠かせないビタミン・ミネラル・核酸・酵素といった生理活性成分、細胞の再生や新陳代謝を促す成長因子など、胎児の成長に欠かせないあらゆる成分が含まれています。
プラセンタエキスが美容やアンチエイジングにいいというのもわかりますよね。
プラセンタの主なはたらきとしては・・
- 抗炎症作用・抗アレルギー作用(アトピー等にも使用される)
- 自律神経を調整
- 細胞を活性化(成長因子のはたらき)
- 抗酸化作用(活性酸素をとりのぞく)
- 血行促進作用
- 保湿
- ホルモンバランスを整える
- メラニンの生成を抑える
このような働きにより、美肌や美白といったスキンケア、アンチエイジング、そして育毛にも効果が期待できるとされています。
ホント、万能なんですね。
プラセンタサプリや美容液に使われるのはウマ・ブタ由来が多い
プラセンタには人由来の「ヒトプラセンタ」もありますが、これは医療機関でしか使用が認められていません。そのため、わたしたちが使用できる市販のサプリや化粧水・美容液に使われるプラセンタはほとんどがウマかブタ由来のものとなっています。
「他の動物の胎盤のエキスを飲んだり塗ったりしても大丈夫なの?」と思ってしまいますが、プラセンタ抽出のためのウマやブタは十分な健康・衛生管理体制を持つ農場から仕入れられ、どのメーカーも非常に厳しい自社基準にもとづいて感染症などの検査しており、熱による不活化工程もあるため、安全性・品質については問題がないそうです。
「プラセンタが育毛に効果が期待できる」とする研究論文
プラセンタと育毛についての研究論文を探してみると、いくつか見つけることができました。
1.「プラセンタの成長因子(グロースファクターPIGF)が育毛にはたす役割」
A role of placental growth factor in hair growth.
この研究では毛髪の生成に重要な役割をもっている毛乳頭細胞にたいするプラセンタ成長因子の影響等について調べています。
●実験室内で毛乳頭細胞にプラセンタ成長因子を加えたところ、毛髪の伸長力が強化された。
●生体内における実験で、プラセンタ成長因子によって毛包の活性・成長が顕著に増し、髪の成長サイクル(成長期・退行期・休止期のサイクル)の「成長期」の期間が伸びた。
●プラセンタ成長因子はある種の酵素レベルを増加させることによって細胞死を防止した。
そしてこのことから、
プラセンタ成長因子(PIGF)には発毛を促進させる働きがあり、脱毛症治療に役立てることができると考えられる
と結論づけています。
2.「ウシのプラセンタエキスはインスリン様成長因子(IGF-1)を増やすことによってマウスの毛髪成長を促進する」
これはマウスをつかった研究ですが、ウシのプラセンタエキスによってインスリン様成長因子(IGF−1)が増加し、マウスの毛髪の成長を促進することを実証しています。
IGF-1は成長ホルモンによって分泌が促進される成長因子で、発毛に関係していることが知られています。
ただ、成長ホルモンは20歳ごろをピークにどんどん分泌量が減っていってしまうため、それに連動してIGF-1の量も下がっていくことが加齢による薄毛の原因のひとつだといわれているんですね。
このマウスにおける研究で実証されたように、人においてもプラセンタエキスによってIGF-1が増えるとなれば、脱毛症治療に大きな効果が期待できることになります。
プラセンタとミノキシジルを比較。どちらがより育毛に役立つか?
この研究の面白い点は、プラセンタエキスと比較するためにミノキシジルでも実験をしている点です。
その結果、プラセンタの効果はミノキシジルほどではなかったようですが、「結論」で次のように述べています。
” プラセンタ抽出エキスは精製されたものではありません。そのためアメリカのFDA(アメリカ食品医薬局)によって男性型脱毛症の治療薬として承認されているミノキシジル(精製された薬剤)ほどの効果を持つことができませんでした。
もし有効成分が精製されれば、プラセンタエキスは脱毛症治療薬の有力な候補となることでしょう。”
現状ではさすがにミノキシジルレベルの発毛効果はないものの、将来的に有効成分の精製がすすめばミノキシジルに匹敵する脱毛症治療薬になりうるということです。これは楽しみですね。
3.「ヒトプラセンタはGSK-3βシグナル経路をとおして毛髪の成長を促進させる」
この研究では毛乳頭細胞にたいするヒトプラセンタエキスの影響力を調べています。
●「GSK−3β」というのは「グリコーゲン合成酵素キナーゼ3」という酵素で、GSK-3βの活性化がアルツハイマー病を引き起こすとされています。
この研究によるとヒトプラセンタエキスによってGSK-3βの活性が抑制され、それがシグナルとなり結果として毛乳頭細胞の活性を増すことがわかったとしています。
●さらにラットへの実験では、ヒトプラセンタエキスによって
・髪の成長期が伸びた
・髪の伸長が強化された
という効果があったとしています。
“われわれの研究の結果から、ヒトプラセンタエキスは毛髪の成長を促進することが考えられます。そしてこれは脱毛症の医学治療における新しい治療戦略のベースを提供することになるでしょう。“
プラセンタは女性・男性問わず育毛効果が期待できそう
ここまで見てきたように、プラセンタの育毛利用についても研究はすすんでいるようです。
研究内容を見てみると、プラセンタエキスの育毛効果はかなり期待してもよさそうですね。
もう一度育毛に役立ちそうなプラセンタエキスの働きをまとめると、
- 成長因子(PIGF・プラセンタグロースファクター)による毛包の細胞活性
- 血行促進
- 抗炎症作用
- 抗酸化作用
- 自律神経調整作用
これだけの働きが期待できるプラセンタを育毛戦略に取り入れる価値はありそうです。
また、プロペシア(フィナステリド)のように女性は使えないということもないので、男女問わず使用できるという点もメリットのひとつですね。
今回プラセンタについて調べてみて、たしかに育毛効果がありそうだということがわかりました。
これから育毛剤やサプリを選ぶ際には参考にしていただければと思います。
それでは、今回も最後までありがとうございました(^^)