(キャピキシルについて検証しているこちらの記事の続きになります。
≫キャピキシルとは何なのか?②|アセチルテトラペプチド-3の働き)
キャピキシルの有効成分の秘密に迫る!
ミノキシジルの3倍の育毛効果があるといわれているキャピキシルには2つの有効成分がありますが、ここではそのうちのひとつ、「ビオカニンA(レッドクローバーエキス)」の具体的なはたらきについて見ていきたいと思います。
レッドクローバーって何?
レッドクローバーとはヨーロッパ原産のハーブの一種で、古来からぜんそくやガン、湿疹や乾癬といった肌の疾患のケアに使われてきたそうです。
日本では「ムラサキツメクサ」「アカツメクサ」などと呼ばれます。
このレッドクローバーから抽出された「ビオカニンA」という物質に、育毛・発毛への大きな効果が期待されています。
レッドクローバーに豊富に含まれるビオカニンAとは?
ビオカニンAはイソフラボンの一種で、女性ホルモンと似た働きと構造を持っています。
■イソフラボンといえば「大豆イソフラボン」を思い浮かべる方が多いと思います。
大豆イソフラボンも女性ホルモンに似たはたらきがあるため、女性の美容・健康や育毛にも効果があるといわれていますよね。
ビオカニンAも似た働きをしますが、分子構造は大豆イソフラボンとは異なります。
育毛・発毛を促進するビオカニンAのはたらき
では、ビオカニンAの発毛に関する主なはたらきを、実証結果といっしょに見ていきましょう。
ビオカニンAのはたらき1.
「5-αリダクターゼ」の抑制
男性型脱毛症の大きな原因のひとつに、男性ホルモンのテストステロンが「5−αリダクターゼ」という酵素によって強力な男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変性してしまうというのがあります。
ジヒドロテストステロン(DHT)は毛乳頭細胞に悪影響をおよぼし、髪の成長サイクルを阻害することで薄毛が進行してしまいます。
このDHTが生まれるきっかけである「5−αリダクターゼ」の働きを抑制することでDHTの生成量を減らし、薄毛の原因を潰すことができるんですね。
■「5-αリダクターゼのはたらきを抑制する」というのはプロペシア・フィンペシアなどの主成分であるフィナステリドのはたらきと同じです。
フィナステリドは怖い副作用があるということがいわれており、訴訟も起きていたりするので、もし副作用のないビオカニンAで同様の効果が得られるのであれば有り難いですね。
実証結果
下の図は、5−αリダクターゼを抑制する効果があり育毛に良いといわれている「緑茶カテキン(EGCG)」と比較して、ビオカニンAがどれほど大幅に5−αリダクターゼを抑制するかを表しています。
5−αリダクターゼには「1型」と「2型」があり、1型は主に側頭部、2型は主に頭頂部ではたらいて抜け毛の原因をつくります。(Type1とType2で表示されています)
この図のとおり、「ビオカニンA」には頭頂部の抜け毛の原因をつくる「2型 5−αリダクターゼ」を大幅に抑制する効果があるのがわかります。
ビオカニンAのはたらき2.
抜け毛の原因となる炎症性サイトカインを減少させる。
これはキャピキシルのもうひとつの成分であるアセチルテトラペプチド3にもみられる作用ですが、下の図のとおりレッドクローバーエキス単独でも炎症性サイトカイン(IL-8)を減少させる効果が見られています。
ビオカニンAの実証結果の内容は以上になります。
このビオカニンAと、別の記事でご紹介したアセチルテトラペプチド3がいっしょに働く相乗効果によって、キャピキシルの育毛・発毛効果がつくられているわけですね。
次の記事では実際にAGAの男性たちにキャピキシルを4ヶ月使用してもらった実験のデータ等について見ていきたいと思います。
≫キャピキシルとは何なのか?④|AGA男性たちへのテスト結果