健康な髪は健康な地肌から、とは昔からよく言われますが、
- 頭皮の皮脂量を正常にたもつ
- 界面活性剤による頭皮細胞へのダメージを与えない
このようなメリットが得られる「湯シャン」を始める人が増えていますよね。
僕も「シャンプーを使うと髪が弱る」のを体感してきたので市販のシャンプーは使っておらず、湯シャンにはすごく興味をもっています。
※今はヘアワックスを落とすために「アレッポの石けん」という石けんで洗髪しています。
今回はそんな湯シャンのやり方をまとめてみました。
「ただお湯で洗えばいい」わけではなくいくつかの成功させるポイントもあるので、僕と同じようにこれから湯シャンを始める可能性がある方は参考にしてみてくださいね。
いきなり湯シャンに移行しないほうがいい
ます、「これまで洗浄力の強いシャンプーで髪を毎日洗っていた」という方は湯シャンを始めるにあたって注意が必要です。(一般的には『泡立ちがすごくよいシャンプー』は界面活性剤が大く含まれており、必要以上に洗浄力が高い可能性があります)
人間の頭皮には皮脂があって、
- 保湿
- 殺菌
- 外的から守る
といったたいせつな働きをもっています。
そんな皮脂を毎日強い洗浄力で洗い流してきた場合、「皮脂が足りない!もっと皮脂を分泌させなきゃ!」ということで皮脂を分泌する「皮脂腺」がかなり発達している可能性があります。
この状態、つまり分泌される皮脂の量がかなり増えている状態でいきなり湯シャンに移行すると、多すぎる皮脂によるトラブル(臭いやかゆみ)に苦しむことになり、結局挫折することになりかねません。
まずはシャンプーを洗浄力の弱いものに変え、徐々に頻度を減らしていくく
そのため、湯シャンに移行する前に
- 洗浄力の弱いアミノ酸系シャンプーや石けんシャンプーに切り替える
- すこしずつ湯シャンの日をはさんだりしながら湯シャンの頻度を増やしていく
といった始め方をおすすめします。
「湯シャン専用クレンジングローション」で慣らしていくのもあり
また最近では湯シャン人気の高まりにともなって「湯シャン専用クレンジングローション」というものもでてきています。
>>湯シャン専用クレンジングローション「すっぴん地肌」初回3,480円(税別)
これはシャンプーではなく、湯シャン前の乾いた髪につけることによって、皮脂をとりすぎることなく余分な汚れや雑菌だけ取り除くというコンセプトでつくられています。
いきなり完全な湯シャンに移るのではなく、このような製品をうまく活用しながらトラブル知らずの湯シャンをスタートさせたいですね。
湯シャンの必須前準備。ブラッシングが湯シャン成功のカギ
湯シャン経験者の方みなさんが口にされるのが「ブラッシングの重要さ」です。
シャンプーで髪を洗浄していたときには全く想像もできなかったメリットがブラッシングにはあるようなんですね。
- ブラッシングによって、髪についたホコリや汚れ、臭いの原因を落とし、ある程度髪をキレイにできる
- 髪の根本付近の皮脂が髪全体に広げられることで、自然なコーティングができ、髪に自然なツヤとまとまりが生まれる
実際の湯シャン体験談のなかでも「最初の1〜2週間は臭いや汚れが気になることもあったけど、ブラッシングでかなりマシになった」という声が多いです。
ブラッシングのやり方
1.念入りにやる
ブラッシングのポイントとしては、まず「かなり念入りにやる」というのがあります。
「100回を基本に」とすすめている方もいれば、「20〜30分はみっちりやります」という方も。
ここは最初ちょっとハードルに感じるかもしれませんね・・
僕のように短髪の男性であればいいですが、長い髪の女性の方はブラッシングだけでもかなりエネルギーを使うことになりそうです。
(参考:長髪の女性の方の湯シャン体験談)
ブラッシングの目的は主に汚れや臭いを取り除くというものなので、そのときの髪のニオイや状態と相談しながら調整してもいいかもしれません。
2.おすすめは「獣毛ブラシ」「つげ櫛」
湯シャン前の「汚れをとるためのブラッシング」は、水洗いできるナイロンやプラスチック製のブラシでもいいかもしれません。
ですが、普段のお手入れをプラスチックのブラシでやると、静電気が発生して髪がまとまりにくくなってしまいます。
そのためブラッシングしても静電気が発生しにくい豚毛・猪毛などの獣毛ブラシがおすすめです。弾力性と適度な硬さがあり、頭皮までしっかり届きます。
また「つげ櫛」という日本古来からある櫛が最近は湯シャン用として人気になっています。
クシのほうがブラシに比べると頭皮に届きやすいので、湯シャン前の「汚れ除去」の観点からするとクシのほうが優れているといえますね。
いずれにしても「いかにブラッシングをしっかりできるか?」がかゆみや臭いといった湯シャン中のトラブルを軽減する大きなカギになります。
しっかりやっていきたいですね。
いよいよ湯シャン
湯シャンの前準備が終わったら、いよいよ湯シャンです。
シャワーの温度は34℃〜40℃くらい
お湯の温度は高いほど洗浄力が増します。
人によっておすすめの温度は違っていますが、「どれくらい汚れを落としたいか?」によってもかわってきます。
ただあまり高温のお湯で湯シャンをするとシャンプーで洗うのとそれほどかわらないダメージを頭皮に与えてしまうという可能性もあるので、基本は34〜35℃くらいの低めに設定するといいでしょう。
ガシガシこすらない
シャンプーで洗うときのように「指で頭皮をガシガシこする」必要はありません。ガシガシこすると頭皮の細胞を必要以上に傷つけてしまい、炎症など頭皮トラブルの原因になってしまう可能性があります。
シャワーの水流で必要な洗浄力はほぼ得られるので、かるーく指の腹でこする程度で大丈夫です。
効果的に汚れを落とす必殺のアイテム「綿手袋」
このとき、手に「綿の手袋」をつけて洗うのが理想的です。(タオルで代用の可)
頭皮をこするのではなく、手袋やタオルに汚れを付着させるイメージでやさしくなでるように洗います。
手で洗うよりも、綿手袋やタオルのほうが汚れを絡め取りやすいんですね。
「汚れやフケを確実にキレイにしたい」という方にはこの方法をとってみてください。
やさしく洗い、臭いやベタつきを防ぐためにはこんな方法も
湯シャンは基本シャワーでお湯を流しますが、湯シャンを成功させた方のなかには「大きめのバケツにいれたお湯のなかで髪をくゆらせながら洗う」という方法をおすすめしている方もいます。
>>湯シャン(湯洗髪)でべたつき、臭い、抜け毛をなくす方法(検証)
この方によると、
- 首から上がすっぽり入る大きさのバケツを用意
- 40℃〜44℃程度のお湯をいれる
- その中に頭をつけて優しく洗う
- 最後に強めのシャワーで洗い流す
この方法で、湯シャン開始後に気になっていた髪の「べたつき」「臭い」をかなり減らすことができたそうです。
湯船に頭ごとつっこんで髪の毛をくゆらせた経験のある人ならわかるかもしれませんが(笑)、たしかにこのほうがシャワーで流すよりも丁寧に、かつ優しく洗えそうな気がします。
個人的にもおすすめの洗い方です^^
どれくらいの期間で落ち着く?湯シャン後の経過
安心して湯シャンを始めるためには「湯シャンを続けることで頭皮と髪の状態はどんなふうに変わっていくのか?」を知っておきたいですよね。
いくつかの湯シャン体験談ブログを参考に、最大公約数的な湯シャン開始後の経過をみておきましょう。
初期(1週〜2週目くらい):ガマンの期間
かゆみと臭いが気になる可能性
かゆみと臭いはほとんど出ないという方もいれば、やはり多少気になったという方もいました。
ただ「湯シャンを続けるとかゆみも臭いも収まっていった」というのはほぼ共通しています。
2日目:気になる頭皮のにおいを指の腹でこすって嗅いでみるといつもよりにおいが多い気がする。
14日目:頭が進化している気がする。徐々にかゆみ、油っぽさは減ってきた。においもそれに比例して減ってきたように思う。
髪のベタつき・ゴワゴワ感も
髪が長い方だと、この時期はとくに「ベタつき」「ゴワゴワ感」を感じることもあるようです。
この時期はそれまでの「シャンプーによる強い洗浄」によって皮脂腺が発達したままの状態だと考えられます。
そのため皮脂が多く分泌され、ベタつきや臭いの原因になっているんでしょうね。
だいたい開始〜2週目くらいまでがいちばんキツイ時期といえそうです。
ブラッシングで臭いやかゆみがとれるという声もあるので、しっかりと行っていきたいですね。
中期(3週目〜2ヶ月目):光が見え始める
初期の辛い時期をこえると、さまざまな良い変化に気づき始めます。
9月16日
ん?後頭部のベタつきがかなり減った?いつもより頭が軽く感じる。9月17日
髪が濡れている時は、後頭部を中心にペタッとした感触あり。でも、乾くとサラッとしている。(出典:女が1年以上湯シャンを試してみた)
肥大化して皮脂を分泌しまくっていた皮脂腺が、
「ん?まだ頭皮に皮脂が残ってる。そんなに必死になって皮脂ださなくても大丈夫っぽい・・」
と気づいて皮脂の量が安定してきた状態ですね。
かゆみやベタつきが減少してきます。
後期(2ヶ月目〜6ヶ月目以降):変化を実感
この時期になると「シャンプーしないのが当たり前」と感じるようになり、髪質や頭皮の状態がすこぶる良くなっていることに気づく人が多いです。
- 髪全体にコシがでて元気に太くなった
- シャンプーしていたときは1日もたなかったのに、1日くらい洗わなくてもベタつかなくなった
- 髪が抜けにくくなった
- ニオイはしなくなった
このような声がありました。
湯シャン開始時の状態や個人差、具体的なやり方によってもそれぞれの期間は変わってくると思いますが、正しい方法で続けていけばよい結果が得られそうですね。
無理しすぎないのも大事
以上、今回は湯シャンのやり方と経過についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
こうしてすべてのプロセスをみてみると、なかなか大変そうではありますね。
ただ、湯シャンで成功された方の多くが「耐えられなくなったらシャンプーするなど、できる範囲でやっていけばいい」ということをおっしゃっていました。
試しにやってみて、だめだったらもとに戻すくらいの気軽な態度で始めるといいのかもしれません。