僕はある時期、冷奴に一味唐辛子をたっぷりかけて食べまくっていたときがありました。
毛が生えるのを期待してのことです。笑
今回はそんな唐辛子の辛さ成分である「カプサイシン」と育毛の関係について、
またなぜ豆腐にかけて食べまくったのか?についてご紹介してみたいと思います。
唐辛子の辛さ成分「カプサイシン」と育毛の関係
辛い唐辛子を食べるとなんだか身体があつくなりますよね。
これは唐辛子の辛さ成分「カプサイシン」のはたらきによります。
カプサイシンを摂取すると、
- 副腎からアドレナリンが分泌される
- アドレナリンの作用で代謝が活発化し、
- 体温があがり、血行もよくなる
という生理作用があります。
血行促進作用は育毛にとってプラスになるはずなので、カプサイシンを育毛のために摂取するのはアリかな、とも思えますね。
アドレナリンがでるということは酸化作用=老化がすすむということ?
でもちょっと「アドレナリン」ってひっかかりませんか?
アドレナリンといえば、興奮したときにでてくるホルモンです。
アドレナリンは交感神経を優位にして心拍数を高め、呼吸は速くなってより多くの酸素を取り入れようとします。
運動するときや、これからケンカするぞっていうときにはいいですが、アドレナリンが分泌され続けると、身体にはストレスがかかり続けることになります。
アドレナリンで活性酸素が増える
ストレスがかかるだけでも育毛にいい状態とはいえませんが、アドレナリンが増えると体内の「活性酸素」(細胞を酸化させ、老化やほとんどの病気の原因になるといわれている)が増えます。
すると、
- 活性酸素が増えることによって細胞の老化がすすむ
- 皮脂分泌が増え、活性酸素も増えることによって体臭(加齢臭)のもとになる過酸化脂質が増える
こんな嬉しくない結果がもたらされる可能性があるんですね。
実際どの程度の量のカプサイシン摂取でこのような影響がでるのかはわかりませんが、メカニズムからすると可能性は捨てきれません。
外側からカプサイシンを注入するのはアリ?カプサイシンで毛が生えたとする研究
食べるのがダメなら外側から患部だけに塗りつけるのはどうでしょうか?
ドイツの大学病院によこんな研究があります。
Hair growth induction by substance P.『サブスタンスPによる発毛誘導』
ここでいう「サブスタンスP」というのは、カプサイシンによって分泌が促進される神経伝達物質のこと。
この研究ではマウスの背中にカプサイシンを皮下注射し、また別のマウスにはサブスタンスPを直接皮下移植して、発毛のようすを調べました。
その結果・・・
カプサイシンおよびサブスタンスPの両方が、毛が休止期にあるマウスの背中の皮膚において、有意な発毛促進をもたらした
(Both capsaicin and SP induced significant hair growth (anagen) in the back skin of telogen mice.)
とのこと!!
動物実験ではありますが、なかなか期待できそうな実験結果ですよね。
こういうのを見ると、カプサイシンは食べるよりも育毛剤等で外側から取り入れたほうがいいのかな、という気がしてきます。
唯一カプサイシン配合の育毛剤「フィンジア」は、キャピキシル育毛剤のなかでも人気
「カプサイシンを配合した育毛剤」といえば・・
キャピキシル育毛剤のなかでも人気が高く、ちょいちょい売り切れてしまう「フィンジア」があります。
(参考:評判の育毛剤「フィンジア」が人気すぎて購入できなかった件)
僕も実際使って効果を感じたことがあったのですが、もしかしたらキャピキシルだけでなくカプサイシンによる発毛効果があったのかもしれません。
カプサイシン+イソフラボンで毛が生える「IGF-1理論」
カプサイシンにはもうひとつ、育毛にまつわる話というか理論があって、
「IGF-1理論」
と呼ばれています。
これは名古屋市立大学の岡嶋教授という方が提唱した理論で、
カプサイシンとイソフラボン(大豆などに豊富)を同時に一定の割合で摂取することで、IGF-1という成長因子が増加し、毛が生える
というものなんですね。
この理論によると、
- カプサイシン+イソフラボンを摂取することによって知覚神経が刺激され、
- CGRPとうい神経ペプチドが放出され、
- このCGRPがIGF-1を増やすことで毛が生える
このような流れで「カプサイシン+イソフラボンの摂取が育毛にはたらく」とされています。
カプサイシン+イソフラボンの摂取で成長因子「IGF-1」が分泌される?
「IGF-1」というのは「インスリン様成長因子」ともよばれる一種の成長因子(タンパク質)で、AGA治療クリニックのメソセラピーなどで直接頭皮に注入されたりもします。
IGF-1が増えることによって、
- 毛包の炎症抑制
- 毛髪サイクルの成長期の期間が伸びる
- 退行期・休止期の期間が短くなる
- 毛髪のタンパク質(ケラチン)の質と量を改善
このような効果が得られるとのことで、たしかに体内のIGF-1が増えるのであれば「カプサイシン+イソフラボン」による育毛効果が期待できることになります。
実際にやってみた。
僕はこの岡嶋教授の本を購入し、実際にやってみました。
この本によると、
- 豆腐約半丁(イソフラボン75mg)
- 一味唐辛子ティースプーン2杯(カプサイシン2g)
を毎日摂取することによって発毛効果が期待できるとのこと。
そこで毎日冷奴に一味唐辛子をたっぷりかけて(笑)食べ続けました。
その期間約6ヶ月!
十分な期間といえるでしょう。
■ちなみにこの期間はちょうどチャップアップをやめた後で、市販の製品をつかった育毛対策はまったくしていませんでした。
その結果・・・・
まあこの時期は他にも漢方をアルコールに溶かした自作の「漢方トニック育毛剤」を試したり、いろいろ変なことをしていたので(笑)何が原因かはわかりませんが、少なくとも「カプ+イソで発毛したよ〜^^」とはいきませんでした。
IGF-1理論は捏造だった!?
ところで冷奴と唐辛子を食べまくっているときには知らなかったのですが、この岡嶋教授、実は2012年3月に「論文に画像のねつ造・流用や改ざんがあった」とのことで処分を受けていました。
名古屋市立大大学院医学研究科の教授らによる論文捏造(ねつぞう)問題で、名市大は19日、不正を主導した原田直明准教授(44)を同日付で懲戒解雇とする処分を発表した。共同研究者の岡嶋研二教授(58)は直接不正を指示した証拠がないことから停職6カ月とした。
関係者によると、岡嶋教授は3月末で任期が終了。再任用の申請が出ておらず、名市大を退職する。
大学の調査委員会は、岡嶋教授が責任著者となっている1997〜2011年の論文19本に画像の捏造や流用があったと認定した。このうち8本で原田准教授が不正を主導したと判断した。
(出典:中日新聞)
この問題については「IGF-1理論が否定されたわけではない」と主張する人もいたりしますが、IGF-1理論が本当なのかウソなのか、正直なところよくわかりません。
カプ+イソの特許とサプリメントは健在
ただ現時点でいえるのは、
- 岡嶋教授が取得した「カプ+イソ効果」についての特許
- この特許にもとづいた「ダブルインパクト」という育毛サプリ
これらはいずれも健在であるということです。
また、岡嶋教授が退職後に院長として勤務している「名古屋Kクリニック」では、「新しいIGF-1理論にもとづいたAGA,円形脱毛症治療」をおこなっています。
名古屋Kクリニックでの症例写真ではたしかに多くの方が薄毛から回復されており、これをみると「やっぱりIGF-1理論は効果あるのかな〜?」とまたまた迷ってしまいます。
唯一の【特許】つき育毛サプリ「ダブルインパクト」
岡嶋教授の理論にもとづいた育毛サプリ「ダブルインパクト」は、現時点で唯一「特許」をもった育毛サプリということになっています。
Kクリニックの症例をみても「効果期待してもいいのかも・・」と思いますが、いかんせんちょっと高いんですよね。
育毛サプリは高くても5,000円前後/月くらいまでにおさえたいですが、ダブルインパクトの場合、定期コースでも税込9,720円になります。(初回のみ税込5,400円)
毎月4,000〜5,000円も高くなるのはちょっとキツイ・・という方もいるかもしれません。
一般的な育毛メカニズムじゃない方法を試してみるのはアリかも
ただ多くの育毛サプリはAGA(男性型脱毛症)の原因を抑制する「ノコギリヤシ」や「バナチン」がメインになっています。
IGF-1理論にもとづいた「ダブルインパクト」は育毛理論が異なるので、
「自分の薄毛はAGAじゃない可能性がある」
「ノコギリヤシに効果が感じられなかった」
という経験のある男性、また男性にくらべるとノコギリヤシの効果が出にくい女性にとっては試してみてもいいサプリといえるかもしれませんね。
まとめ
以上今回はカプサイシンの育毛効果についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか?
まとめると、
- カプサイシンを育毛剤に入れるのには賛成!期待したい(キャピキシル育毛剤「フィンジア」)
- 飲むのはアドレナリンが出るのが心配ではある
- ノコギリヤシなどとは違った育毛理論として、IGF-1理論を取り入れるのはアリかも
というかんじですね。
よかったら参考にしてみてください。