ダイエットやエイジングケアへの効果を期待して飲んでいる人が多い「α-リポ酸」のサプリ。
育毛サプリの成分をよくよくみてみると、「チオクト酸」というα-リポ酸の別名で配合されているものがいくつかあります。
はたしてα-リポ酸には育毛効果も期待できるのでしょうか?
α-リポ酸とは
α-リポ酸とは体内の化学反応を促進する「補酵素」の一種で、細胞のミトコンドリアに存在しています。
ミトコンドリアは僕たちが生き物として生きていくためのエネルギーをつくりだす工場みたないもので、食事から摂取した糖質や脂質からエネルギーをつくる場所です。
α-リポ酸にはこの【糖質・脂質⇒エネルギー】というエネルギー工場の工程をスムーズにまわしてくれる働きがあるんですね。
これが「α-リポ酸がダイエットにいいはず!」とされている理由のひとつです。
糖尿病や疲労時の医薬品として使われてきた
糖質の代謝をスムーズにするはたらきから、ヨーロッパでは30年以上前から糖尿病の合併症治療に使用されてきたようです。
また日本でも同じ用途のほか、肉体疲労時の注射薬として使われてきました。
このようにα-リポ酸は従来医薬品として使用されてきたのですが、2004年に医薬品と食品区分の改定があり、「効果効能を標榜しないかぎりにおいては」サプリを含む食品にも利用してもいいことになったんですね。
もともと医薬品で使われていたということで、それだけ強い効力のある成分といえそうです。
α-リポ酸のもうひとつの特長:すぐれた抗酸化力
α-リポ酸のもうひとつの特長に、すぐれた抗酸化力があります。
■抗酸化力とは:
様々な原因で体内に生まれる『活性酸素』には強い酸化力があり、細胞を傷つけ老化や病気の原因になります。
この活性酸素を取り除く作用を「抗酸化」といいます。
代表的な抗酸化物質としてはビタミンCやビタミンEがありますが、α-リポ酸はこれらのなんと約400倍もの抗酸化力があるといわれています。
またたんに抗酸化力が強いだけではなく、
- 自分自身だけでなく、弱ってしまった他の抗酸化物質を再活性化するはたらきがある
- 水にも脂にもとける性質があり、細胞膜(脂質)・細胞内部(水分)どちらでも働くことができる
- 安全を確保するため通常の抗酸化物質が入れなくなっている脳にも入っていける
といった「抗酸化物質としての優れた性質」があります。
「エイジングケアにはα-リポ酸がいい!」といわれる理由はこんなところにあるんですね。
α-リポ酸に育毛効果は期待できる?
さて、肝心の育毛効果についてはどうなのでしょうか?
海外の情報もふくめて調べてみたところ、
「α-リポ酸を継続して摂取することで、発毛効果がみられた」といったα-リポ酸と髪の毛との関係を示唆するような情報はありませんでした。
高い抗酸化力が育毛にプラスにはたらく可能性は?
とはいえ、α-リポ酸に優れた抗酸化力があるとすると、育毛にプラスにはたらく可能性もゼロではありません。
最近では育毛剤に抗酸化力の高い成分(フラーレンなど)が配合されるケースが多いことからもわかりとおり、活性酸素を取り除くことができれば頭皮や毛根の細胞を健康に保つことができます。
活性酸素は紫外線やストレスによっても増加するので、紫外線やストレスによる抜け毛対策として役に立つ可能性はあります。
美しい髪をつくるビタミンBの一種「ビオチン」の働きを助ける作用も
またα-リポ酸にはケラチンやコラーゲンの生成を促進し、美しい髪をつくるビタミンBの一種「ビオチン」の働きを助ける作用もあります。
(参考記事:女性の薄毛の救世主?ビオチンの育毛効果があなたの髪にもたらすもの)
ビオチンをとおした間接的な育毛効果が得られる可能性のあります。
α-リポ酸の摂取方法や適切な摂取量は?
それではα-リポ酸の適切な摂取量についてみてみましょう。
α-リポ酸のサプリからの摂取量基準は業界団体である日本栄養評議会によって、
- 推奨摂取量100mg/1日
- 上限摂取量200mg/1日
と定められています。
が、この数値の根拠となる臨床研究等があるわけではないようで、国民生活センターの調べによると「科学的な根拠のある安全な一日摂取目安量ではない」とされています。
(参考:α-リポ酸を含む「健康食品」 -販 売 の 実 態 調 査 も 含 め て-|独立行政法人 国民生活センター )
これまで医薬品としてしか扱われていなかったため、「サプリとして経口摂取する」ことについてのデータは、まだまだ不足しているようです。
医薬品としての摂取基準と比較すると・・
ちなみに「肉体疲労時の注射薬」としてのα-リポ酸の基準は「1日10-25mgが適量」と定められていました。
過剰摂取による副作用としては【食欲不振、下痢、発疹、頭痛、めまい、動悸】などの可能性が指摘されています。
この基準摂取量をサプリの場合に置き換えると、経口摂取で吸収率20-30%となるため、だいたい125mgの摂取で医薬品としての基準値にたっすることになります。
こうしてみると「サプリで1日200mg」はもしかすると多いのかも、と思えてきますね。
α-リポ酸のサプリで国民生活センターに寄せられた声
実は国民生活センターがα-リポ酸のサプリについて調査をおこなったのは、2008年までの5年間に35件の相談が寄せられたからでした。
そのなかには「飲んだら不整脈が出た」「吐き気や腹痛がする」という声もあったそうです。
α-リポ酸は食品にはごく少量しか含まれず(たとえば比較的多いほうれん草でも100g中0.024mg!)、「毎日数百mgものα-リポ酸」を継続的に摂取するというのは人類史上初めてのことになります。
多すぎる摂取には気をつけたほうがよさそうですね。
育毛サプリに配合されているα-リポ酸の量は多くない?
「α-リポ酸」メインのサプリメントの場合、1日の摂取量が100-200mgというのが一般的ですが、育毛サプリに配合されているα-リポ酸の量についてはどの商品も「配合量非公開」となっています。
α-リポ酸(チオクト酸)を配合している育毛サプリ一覧
育毛サプリ | α−リポ酸配合量 |
チャップアップサプリ | 非公開 |
GUNGUN | 非公開 |
イクオスサプリEX | 非公開 |
イクオスサプリEXやGUNGUNなどは、他の一部成分については配合量を公開しています。
サプリ業界の常識として、「自信があれば配合量は公開する」「自信がなければ公開しない」というのがあります。
そのため、各育毛サプリに配合されているα-リポ酸の配合量は「それほど多くない」と考えるのが自然です。
配合量が少ないから逆に安心?
個人的にはこのように「配合量がそれほど多くない」と考えられるのは、逆にいいことだと思っています。
というのは、国民生活センターによる指摘にあったように、α-リポ酸単体をサプリで摂取する安全基準はまだ確立されていないからです。
「もしかしたら育毛にプラスの効果があるかも」という補助的な成分として少量配合されるのが、現状もっとも適切な使い方だといえるのではないでしょうか。
α-リポ酸配合のおすすめ育毛サプリは?
α-リポ酸が配合されている3つの育毛サプリからひとつを選ぶとすると、この中では圧倒的に「イクオスサプリEX」がおすすめです。
- チャップアップは全成分配合量非公表
- GUNGUNはノコギリヤシが200mg
- イクオスサプリEXはノコギリヤシが320mg
と、抜け毛対策のカギとなるノコギリヤシについては、イクオスサプリEXがもっとも充実しています。
イクオスサプリEXはノコギリヤシ以外の成分も
- ミレットエキス150mg
- 亜鉛12mg
- イソフラボン100mg
などなど非常に充実しています。
また価格面ではGUNGUNが税別3,685円(3回継続必須の定期便)と最も安いですが、イクオスサプリEXも税別4,380(いつでも止められる定期便)と、育毛サプリとしては低価格に抑えられています。
効果を期待したいならイクオスサプリEXのほうをおすすめします。
まとめ
以上、今回はα-リポ酸(チオクト酸)に期待される育毛効果と摂取量についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか?
育毛サプリに必須の成分とはいえませんが、すぐれた抗酸化力から「あって損はしない成分」というかんじですね。
よかったら参考にしてみてくださいね^^