こんにちは!ハゲ太です。
薄毛治療クリニックのメニューとして「メソセラピー」という治療法をよく聞きますが、どんな治療法なんでしょうか?
わかっているようでよくわかっていなかったので、今回ちょっと調べてみました。
メソセラピーとは?
メソセラピーとは
1952年にフランス医師のミッシェル・ピストール博士によって開発された治療法、概念です。メソとはMesoderm層(中胚葉由来の皮膚、皮下結合組織や脂肪組織など)の事を意味します。セラピーは「治療」という意味です。
すなわち、そのMesoderm層にに薬液を注射で投与し治療するという治療概念です。1990年までには、フランスでは大学医学部に導入され、大きく認められる治療となってきました。
最近10年ほど前より、美容医療の世界では主に脂肪を溶解する目的として「メソセラピー」の概念を取り入れるクリニックが増えてきました。そのせいもあってか、「メソセラピー=脂肪溶解注射」の誤認が生まれてきてしまっています。
現在このメソセラピーの概念を用いて、美容医療の分野では目覚ましい進歩を遂げています、各種薬剤の開発が進み、しわ、たるみ、毛穴、ニキビ跡、妊娠線、男女の脱毛症(AGA,FAGA)など様々な分野で結果を残すようになってきました。
このようにメソセラピーとは、
「皮下組織に直接薬液を投与することで治療する方法」の総称なんですね。
薄毛治療のためのメソセラピーとは
では薄毛治療のためのメソセラピーとはどういったものかというと、
■ 髪の毛の成長を促す細胞を活性化させるタンパク質(成長因子・グロースファクターと呼ばれるもの)
■ 薄毛治療薬であるミノキシジルやフィナステリド
■ 髪の毛をつくるための栄養分となる各種ビタミン
これらの成分を注射などの方法によって直接毛根に届け、それによってヘアサイクルを改善し、髪の毛を成長させる治療法になります。
メソセラピーの治療効果は?
では薄毛治療における「メソセラピーに期待できる効果」はどれほどのものなのでしょうか?
多くのクリニックでは「投薬治療に+α」としての位置づけ。さらに速い改善スピードとさらに高い効果をもたらす。
AGA治療クリニックでの基本的な治療法となるのは
■フィナステリド(AGAによる抜け毛を止める)
■ミノキシジル(発毛を促進する)
この2つの薬剤による投薬治療です。
メソセラピーはこの基本治療の「+α」としての位置づけとなり、薬だけの治療に比べ「さらに速く、さらに高い改善効果」をもたらしたい場合に利用することが多いようです。
▲このように「初期の発毛ブースター役」「最終的な高い効果」がメソセラピーを追加することで期待できます。
生えた後の維持にAGA治療薬は必要。メソセラピーだけでは難しい?
ミノキシジル・フィナステリドといったAGA治療薬には副作用の問題がつきまとうため、
「できれば薬は飲みたくない」
「薬を飲まずにメソセラピーだけで改善できるの?」
といった疑問を持つ方もいるかと思います。
実際にAGAクリニックで伺った話によると、
「不可能ではないが効率はよくない」
「半年から1年のメソセラピーで生えたとしても、治療を終えた後、維持するのは難しい」
ということでした。
メソセラピーは一般に高額のため(1回の治療で20,000〜100,000円程度)、投薬治療のように長期にわたって継続するというよりは「半年〜1年」に期間をくぎって「いっきに髪量を増やす」ための治療法です。
AGA治療薬なしだと、この「いっきに増やす」効率が落ちるのと、増やした後の維持も難しくなることから、「メソセラピーのみによるAGA治療はあまりおすすめできない」というクリニックがほとんどでした。
女性の薄毛(FAGA等)の治療はメソセラピーだけでもいける?
ただ女性の薄毛治療の場合は少し事情が違ってきます。
男性のAGAは進行性のためAGA治療薬(フィナステリド)で進行を止める必要がありますが、女性の薄毛の原因は男性に比べると多岐にわたっており、必ずしも進行性があるとは限りません。
一度増えた髪の毛をAGA治療薬によって維持する必要もない(そもそもフィナステリドは女性には使えない)ため、女性の薄毛治療であればクリニックで相談のもと「メソセラピーのみ」でも大丈夫な可能性があります。
メソセラピーの注入成分・注入方法・費用はクリニックによって大きく異なる
ここまで一般的なメソセラピーについて見てきましたが、実はメソセラピーの「注入成分」「注入方法」「治療費用」は、メソセラピーをおこなう各クリニックによって大きく異なっています。
注入成分の違い
「成長因子」とひとことで言っても多くの種類があり、クリニックによって使用する成長因子の種類は異なっています。
またミノキシジルやフィナステリドといったAGA治療定番の医薬品成分も、含まれるクリニック含まれないクリニックいろいろです。
また、なかには「ヘアジニアス」のようにキャピキシルやラタノプロストといった最新の育毛成分を注入してくれるクリニックもあったりします。
メソセラピーの注入方法の違い
メソセラピー初期のころは「注射」しか注入方法はありませんでしたが、技術の進化によって針を使わない新しい注入方法が生まれています。
クリニックによって方法が異なるので、それぞれの注入方法のメリット・デメリットを確認してクリニックを選ぶ際の参考にできるようにしておきましょう。
■ 注射
人の手で注射器を使って有効成分を皮下組織に注入する。
メリット:成分を確実に必要な場所に届けることができる。
デメリット:麻酔や冷却法によって痛みが軽減されるとはいえ、やはり痛みはある。
・AGAスキンクリニック
・TOMクリニック
■ エレクトロポレーション(電気導入)
皮膚に電流をかけることで細胞にダメージを与えずに一時的に孔をあけ、有効成分を細胞に浸透させる。「ノーニードル(針を使わない)メソセラピー」の代表的な方法。
メリット:痛みはほとんどなし。成分の80〜90%は届けることができる。
デメリット:機器の性能がよくないものを使用した場合、効果が落ちる可能性がある。
・銀座総合美容クリニック(銀クリAGA)
・湘南美容クリニック
・TOMクリニック
■ 炭酸ガスの圧力で注入(メドジェット)
炭酸ガスをジェット噴射するピストルのような機器を使って有効成分を注入する方法。「蚊の針」よりも細い孔(あな)をあけて注入する。
メリット:痛みがほとんどなく、麻酔なしでできる。(ゴムぱっちん程度の痛み)
デメリット:新しい方法のため、採用しているクリニックが少ない
・新宿メディカルクリニック
治療費用の違い
メソセラピーに限らずですが薄毛治療は「自由診療」のため、 各クリニックで治療費用は大きく異なっています。
メソセラピーで例をあげると、
■ 銀座総合美容クリニック:1回18,000円(税別)
■ AGAスキンクリニック:1回70,000円(税別)
■ 新宿中央クリニック:1回120,000円(税別)
同じような治療のはずなのに、かなり開きがありますよね・・(^^;)
必ずしも「治療費が高い=治療効果が高い」というわけでもないので、「注入成分」「注入方法」「クリニックの接客対応」など、しっかりと治療内容を見極める目を身につけることが大切です。
まとめ
以上、今回は薄毛治療クリニックでよく聞く治療法のひとつである「メソセラピー」について、その概要を確認してみました。
メソセラピーは大きな効果が期待できますが、クリニックによって治療内容が大きく異るため「クリニック選び」の際の大きなポイントになる部分でもあります。
投薬治療だけでなくメソセラピーまで検討されている場合は、事前にそのクリニックが提供しているメソセラピーがどういった内容なのかを詳しく知っておくことが大事です。
各クリニックの無料カウンセリング等でもメソセラピーの内容については詳しく教えてくれますので、事前にしっかりと情報を集めて後悔のない治療法選びをしてくださいね。